弾き語りならぬ弾き歌いというパフォーマンス
「弾き語り」という演奏スタイルがあります。
多くの場合、ピアノやギターをしっかり弾きながら軽く口ずさむか、本格的に歌いながらコード弾きで伴奏するのが弾き語りです。
いずれにしても、歌か楽器のどちらか一方がメイン、もう一方がサブとなるのが弾き語りです。
一回の演奏の中でメインとサブが入れ代わることもあります。
前奏は楽器でしっかり弾き、歌に入ったらコード弾きで流し、間奏はまたメロディラインまで弾いて、再び歌が入ると簡単な演奏に戻る――というスタイルのパフォーマンスです。
これに対して、歌手は歌唱に専念し、伴奏者がピアノやギターなどを演奏するスタイルが一般的です。
オーケストラをバックに歌うのも、このスタイルですね。
弾き語りでは、歌唱時の楽器演奏は簡単になり、メインとサブが入れ代わったり、最初から最後まで「サブ的演奏」だったりするのか。
「歌と楽器の両方で主役を張ろうとしたら、やかましいから」という理由だろうと考えられてきました。
しかし、真の理由はもっと現実的なところにあったようです。
つまり、「歌いながら演奏するのは難しいから」という理由。
伴奏者が演奏するスタイルなら、「歌の邪魔にはならないが、込み入っている」伴奏もできるし、歌手とユニゾンでメロディラインを弾くこともできる。
ところが、弾き語りは一人二役ですから、この「ユニゾンでメロディラインを弾く」だけでもなかなか困難なパフォーマンスとなります。
テノール齋藤こと齋藤匡章のベルカント・ナポリターナは、歌いながら楽器(アコーディオン)も演奏し、しかもその演奏はコード弾きで流すような演奏ではなく、「単独で聴ける」内容です。
アコーディオンでの弾き歌いは、英国紅茶サロン「メイフェア」で聴くことができます。
演奏のスケジュールは
メイフェアのサイトでご確認ください。
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